シュンのためなら何だってできるの「札幌アンダーソング」小路幸也
北の国、札幌で発見されたちょっと変わった死体。 肛門や性器に野菜が入っているという変死体。
複数形? そうなんですね、事件性はないとされていた変死体が2体、そして若干の事件性を含む変死体。 これらは本当に事件性はないのか? 北海道警の根来とキュウは事件解明に乗り出します。
しかし捜査は難航。 そこで登場するのがある青年。 検死を受け持った医大の志村教授の弟、シュン。 実はこのシュン、4世代分の記憶を持つという特殊能力の持ち主。
4世代分の記憶の中には、北海道開拓史のダークな部分も含まれるわけで、そんな記憶を持ったまま普通の生活をしていくのはかなり大変なことです。 特殊能力を持つシュンは「知りたい」という欲望がなかなか満たされません。 そんな欲望を叶えるため家族はみんな全力でシュンに向き合っています。
普通の家族以上に深く繋がったシュンの家族。 一般的な道徳からは逸脱していることもあるかもしれません。 ハッキリとは書かれていませんが、法に触れることもあるのかもしれません。 そんなシュンの特殊能力でもって、変死体の謎は解き明かされていきます。 そして、この変死体がシュンとある青年に因縁を生むことになるのです。
変態、変死体、特殊性癖、道徳からの逸脱、法に触れること。。。 そんな、ドロドロしたことが書かれているのに、全体の印象はなぜか軽めです。 さすが、というべきか小路マジックですね。 逆にそんな変態劇をそんな軽く書いてしまっていいのか? なんて感じもするのですが。。。
あ、ドロドロ&軽いで降ってきたものがある。
「童話」
童話って実はめっちゃくちゃダークなお話しが多いですよね。 妬みを持った女王さまがいたり、貧乏の果てに凍え死んでしまったり、大人のエゴで死んでしまう動物だとか。。。
そんな童話も子どもたちに読ませていいものか、と少し疑問に感じてしまうのですが。いいんでしょうね、童話としてのカテゴリーが確定しているから。と、いうことはこの「札幌アンダーソング」もこれでいいんだ。う~~ん。。。 ちょっと無理があるこじつけでしたかね?
ま、童話はさておき、変態物に興味はあるけど、チョット勇気いるしなあ。。。 って方、入門編にこの作品はいかがでしょうか。
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明日は何を読みますか? ではでは。。。 おやすみなさいzzz