読書日記 nokia's bookshelf

小説など面白かった本を紹介する読書ブログです

楽園をつくりたかったんだ 「ナモナキラクエン」小路幸也

ナモナキラクエン「小路幸也」

僕ら四人兄妹。

山紫水明。

山 サン、紫 ユカリ、水 スイ、明 メイ。

これが僕らの名前。

親父、なかなか粋なことするでしょ。

 

そんな粋な親父が死んだ。 ある日ポックリと。 僕ら四人に宛てた手紙を残して。

そこには母の連絡先が記してあった。

僕らの母はみんなそれぞれに違う人。 親父って。。。

 

「俺の死を彼女たちに知らせる必要はない。会いたきゃ会ってこい。」

投げやりに見える手紙、しかしそこには父の愛情が溢れていた。

 

僕たちの夏、それぞれの母への訪問が始まる。 そして、親父がこの家に込めた想いを知ることになる。

 

「この家を楽園にしたかったんだ」

 

母になるということ、父になるということ。 家族になるということ。。。

本作も、「家族の人」小路幸也ワールド全開です。

小路さんの作品には、ごく自然に「家族」が描かれます。

みんなそれぞれに「家族があるのはあたりまえ」のように、肩に力が入らないさり気なさ。 でも、「家族になる」ということは実はとても力がいることなんだと思います。 家族それぞれの努力があって、ひとつの家族になれる。 結婚して、子供ができて、孫ができて。。。

ごく自然な流れで家族になれたようでも、小さな努力の積み重ねはあると思うのです。 この四人兄妹の親父がすごかったところは、そんな小さな努力を子どもたちに感じさせなかったところ。 縁があって兄妹になれた僕たち。 親父はこの家を楽園にしてくれていました。

 

この親父、偉大です。

 

次は何をご紹介しましょうかね~

 

ではでは。

 

おやすみなさい。。。

 

 

ナモナキラクエン【電子書籍】[ 小路 幸也 ]

価格:605円

さくらの丘で【電子書籍】[ 小路幸也 ]

駐在日記【電子書籍】[ 小路幸也 ]

価格:1,620円

娘の結婚【電子書籍】[ 小路幸也 ]

価格:626円

花歌は、うたう【電子書籍】[ 小路幸也 ]

価格:1,512円

東京バンドワゴン【電子書籍】[ 小路幸也 ]

価格:432円