人気シリーズはここから始まった「探偵ガリレオ」 東野圭吾
今週のお題「わたしのインターネット歴」
探偵ガリレオシリーズ第一弾! 以前に「予知夢」ガリレオシリーズ第二弾のレビューを書きました。
実は前知識なしに読みはじめたので、ガリレオシリーズとわかったのは湯川先生が登場してからなんです。 それならば、と第一弾の探偵ガリレオ も読んでみたのですが。。。 ハマるわ、これ。。。(^_^;)
若い男の頭が突然燃える。。。 デスマスクが池に浮かぶ。。。 心臓だけが腐った遺体。。。 海に水柱が立ち。。。。。
草薙刑事が担当することになった事件はどれもこれも不思議な現象。 そこで、草薙は大学時代の旧友、湯川を訪ねます。 湯川は母校で科学分野の助教授をしている。 超常現象では済まされないと思った草薙は、湯川に科学的に事件を解明してほしいと依頼するのです。
大人気の「ガリレオ」シリーズはここから始まったんですね。 最初の若い男の頭が燃える、というあたりは自然発火現象かと思わせられます。 しかし、事件現場付近で「赤い糸を見た」という少女の言葉に湯川の科学者としての勘が働く。 地道に歩き回って証拠固め(?)をするあたり、刑事も顔負けですね。
液体ナトリウムを使った熱交換の技術、プルトニウムに関することなど、専門知識がないと書けないだろうな、という場面があります。 本作より以前に書かれた「天空の蜂 」ではもっと詳しくプルトニウムに関することが書かれているのですが、そこはさすがエンジニアの東野さん。 どの作品も「理科」が最大限に生かされた作りになっています。 算数と理科が大の苦手のnokiaですが、東野さんの作品を読んでいると、理解できないなりにもなんとなく「理科」をわかってしまうような錯覚に陥る。 いや、錯覚ではなく、小説を読みながら理科の学習をしている、という感覚かもしれません。 「天空の蜂 」についてはまた改めて感想を書きますね。
湯川先生の言葉が印象に残りました。
科学者は机に向かってばかりいるのではない
何かを見つけ出すこと、それが科学だと。
湯川先生は積極的に外へ出ていきますね。 草薙刑事とはいいコンビです。 三作目にあたるのかな? 「容疑者Xの献身」も読んでみたいと思います。
ではまた。。。
「探偵ガリレオ」東野圭吾 (文春文庫)
1998-5-30(文藝春秋)
contents
第一章 燃える
第二章 転写る
第三章 壊死る
第四章 爆ぜる
第五章 離脱る