拾ったちょんまげオジサンは優秀な主夫だった「ちょんまげぷりん」荒木源
マンションの植え込みに潜んでいたちょんまげ頭のオジサンの喉元へ刀の切っ先を突きつけられたひろ子は、仕方なく部屋に入れてしまった。
ひろ子に拾われ、
一宿一飯の恩義とばかり、有能主夫ぶりを発揮
安兵衛がいることで、ひろ子は仕事にハリが出て、友也は情緒が安定してきた
下戸の安兵衛は洋菓子作りに目覚めていき、テレビ局主催の「お父さんの手作りケーキコンテスト」で優勝、独特の江戸言葉の語り口や辛辣な発言であっという間に有名人に。
現代の大人たちがなくしたものを安兵衛は持っている。そう遠くない昔に存在していたはずの「大人が子供を叱る」ということ。身内の子供のことだけではなく、見ず知らずの子供であっても悪いことをすればちゃんと大人が叱る、当たり前のことが今の世の中ではできなくなってしまっています。世知辛いですね。
見た目と言葉使いの強烈なインパクトで、あっという間に人気者になった安兵衛さん、仕事に夢中になってひろ子たちのことは放ったらかしになってしまいます。
放っておかれたひろ子たちはなんとも複雑な気持ちに。しかし、安兵衛には仕事にのめり込んでしまった理由があった。
懸命に働いてられるひろ子殿に、うらやましい気持ちがあったのでございるよ。・・・勤めの喜び、認められる喜びというもの、拙者、こちらに来て初めて知り申した。
こういう事由は現代社会にも存在します。「仕事」の在り方については昔も今も悩みどころなんですね。
みなさんは今のお仕事、満足されていますか?
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錦戸亮さんで映像化されていたんですね。
続巻も
荒木源さんの他著書。
パロディなんだけれどもしっかり社会派。