読書日記 nokia's bookshelf

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あたし、王子様からは卒業します!「図書館危機」有川浩〜図書館戦争シリーズ第3弾


今日の本はこちら。




図書特殊部隊(タスクフォース)2年目の郁。
捨て身の「餌」としての 任務もこなせるようになってきた。
「子供じみた嫌がらせ」によって王子様の正体がわかった。
熱に浮かされ、堂上を投げ飛ばすほど動揺した郁でしたが。。。
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あの頃高校生だった郁ももう20代なかば。
そうだね、王子様からは卒業してもいいよね。


そして。。。
人気俳優のインタビューを集めたムック本が出版されるにあたり、ある言葉が世間を騒がせることとなる。
自身の子供時代のことを話すとき、その単語は彼にとって他に変えることのできない言葉。
当事者のあずかり知らぬところで卑称にされ、公の場から消されていく言葉。
「たった一言」をめぐって社会問題となり、やがて頼もしい援軍が現れ。。。


この物語の中だけの話ではないんですよね。
子供の頃はよく聞いた言葉なのに、 いつの間にか聞かなくなった言葉が現にたくさんあります。
「狩られる」のが怖いので、ここには書きませんけど(^_^;)


図書館戦争シリーズって、ライトノベルのカテゴリになるみたいですが、内容はとても大人です。
ふつーの大人でも難しく感じるはず。
政治に関心を持たないでいたら、この物語のように言論統制される世の中が近いうちにやってくるよ! 
と、問題提起されていることを感じ取ってほしいです。
言論統制されて表現の自由を奪われちゃったら、先の大戦時のように多くの作家が逮捕されてしまう世の中がまた戻ってきてしまう。 
そんな世の中にはなってほしくないですよね。
と、nokiaは思うんです。

ま、ちょっと重たいことを書きましたが、ストーリーはとっても笑わせられる仕立てになってますので、そうどお気楽に手にとってみてくださいね(*^^*)



ほかにも、郁の里帰り任務で大活躍!、自慢の脚を見せる郁!
めっちゃ笑えます~(*^^*)



では今夜はこのあたりで。
おやすみなさい。。。


 

 


角川文庫(2011-5-25)
(初出2007-7-3 メディアワークス
目次
 一、王子様、卒業
 二、昇任試験、来たる
 三、ねじれたコトバ
 四、里帰り、勃発-茨城県典警備-
 五、図書館は誰がために-稲嶺、勇退
 <スピンオフ>
 ドッグ・ラン
<文庫化特別対談>
 有川浩×児玉清 その3