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すでに作家、三浦しをん「格闘する者に〇まる」三浦しをん

こんばんは。 今日は何を読みましたか?

今日のレビューはこちら。

「格闘する者に○まる」 三浦しをんさんの記念すべきデビュー作。

書店の三浦さんのコーナーで「次は何読もかな~」ってパラ見しながら選んだのが本作。

就活そろそろはじめないとな~ と、のんびりマイペースな、漫画大好き女子大生可南子が主人公です。 漫画大好きということで、出版社を希望するのですが(短絡的!)、対策を練ってこなかったもんだから苦戦します。 時に家族の「余計なお世話!」があったり。。。 さてさて、可南子は希望の出版社から内定をもらうことはできるのか??

途中、筆記試験に出向く可南子が、某出版社社屋の大理石の階段についてこう語っています。

「。。。こんな材質のもので玄関へ至る階段を作るとは。。。略。。。 一、経営者側の搾取に怒った社員が奮起した時に備え。。。。 二、特ダネを手に入れたと走り込もうとする若手社員にここで転んでもらい。。。。 三、もうかってるから国会議事堂と同じく大理石造りにした。さまざまな角度から検討した結果。。。。」

もうね、すでに「三浦しをん」だと思いません? すでにもなにも、ご本人さんなんだけれど、後の三浦さんそのままだと思いませんか?

 

私の初三浦作品は、「まほろ駅前多田便利軒 」 その朴訥とした、気だるさというか、やる気のなさと言おうか、何でもいいよー的なというか。。。 あの独特の世界観になぜだか惹かれ、あれやこれやと読んでいるのですが。

今回、デビュー作ということで、今とはちょっと違う三浦さんを読めるのかな、と思っていたのですが、見事に裏切られました。 いい意味でね。 解説の重松清氏も書かれています。 「「とても処女作とは思えない完成度の高さ」だと評される機会が少なくないだろう」と。 デビューからすでに「作家、三浦しをん」なんですよね。 もしかしたら、これから先、作風が変わっていくのかもしれません。 またそれも読者としては楽しみですね。

 

明日は何を読みますか?

では、おやすみなさい。。。