行くぞ！箱根！温泉？『風が強く吹いている』三浦しをん（新潮文庫）
行くぞ！箱根！
え、温泉行くの？
入学早々僕は、安い下宿を紹介するという先輩に連れられて一緒に食事をした。そして先輩は支払いをせずに飯屋を出てしまった。なんたることか、僕は無銭飲食に付き合わされてしまったのだ！ 逃げる、逃げる、走る、走る。しかし店の子はしつこく追いかけてくる。そしていつしか僕は走っていることを楽しんでいた。。。
大学陸上部を舞台にした物語です。陸上部です。長距離グループです。はい、冒頭の「箱根行くぞ！」はみんなで仲良く温泉に行こう、なんて話ではありません。
箱根で走ろう！ というお誘いです。
格安物件に惹かれて入居を決めたオンボロ寮は陸上部の寮、入居と同時に陸上部への入部もセットだった。メシ付きに惹かれて入居したのはいいけど。このメンバーで箱根駅伝に出るなんて。どれだけ無謀なこと言ってんだ、この先輩。
青春小説。青いです。その青さがたまらんです。
大学生の時でないとできないことってありますから。今しかできないからあんた達がんばりなさい、と物語の中に入って応援してました。寮の近所のおばちゃんにでもなった気分で。
さてさて、こんなメンバーで僕らは箱根に行けるのか？
物語の中で一緒に応援しましょう！
