読書日記 nokia's bookshelf

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うたうことの大きさはそれぞれ「うたうひと」 小路幸也

うたうひと

歌うひと

唄うひと

詠うひと

謡うひと

♪♪♪ ヽ(・ˇ▽ˇ・ゞ)

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うたうひと_小路幸也

 

読み進めるうちに涙が溢れてきました。

夜中にお酒を飲みながら読んでると涙腺が甘くなっていけませんね。

 

時代設定はどれも、携帯電話のない時代。物語の中に携帯電話が出てきたら、全体の雰囲気は全く違うものになっていたでしょう。

「古き良き時代」

そう言ってしまえばそうなんだけれど。

 

携帯電話(スマートフォン)が普及した今の時代は「待つ」ということができなくなっているように思います。

「成功したら君を迎えに来るから」

そんな約束をしたカップルがいて、果たして本当に待てるでしょうか。

携帯電話で直接相手と繋がる(一昔前なら呼び出し電話とか)、SNSで連絡を取り合うことだってできてしまいます。

連絡なしに「彼が成功するまで忍耐強く待つ」なんてできますか? 私ならできないなあ。というか、できなかったと思います。めっちゃ寂しがり屋さんでしたもん。

今はもうおばちゃん世代になったnokiaなので「はいはい、頑張りなはれ」と放っておいて 、毎日読書三昧しますけど。若い頃はそんなことできないよね〜 好きになったらなんとやら、で。

(その夜に歌う)

 

 

まあ、そんな感じで「うたうひと」たちの成功物語の短編集です。

成功といっても、それはそれぞれで、大きな成功を収めた「うたうひと」がいて、小さな成功で心から満足している「うたうひと」もいる。ミュージシャンの成功はほんとそれぞれです。

 

「明日を笑え」のタイトル作は、かの有名なグループがモデルになっているようですよ。読み進めていくうちに、確かあのグループのリーダーの著作に同じようなことが書いてあったな、と思い至りました。

ミュージシャンとしては成功できなかったグループですが、方向性を変えて大きく成功した一例ですね。土曜日のドタバタ劇、また見たくなりました。

 

収録作品

  • クラプトンの涙
  • 左側のボーカリスト
  • 唇に愛を
  • バラードを
  • 笑うライオン
  • その夜に歌う
  • 明日を笑え
  • アンコール 親父の唄
  • 解説 伊藤銀次

 

 

小路幸也著作 音楽物語

 

あのグループのリーダーさんの著作